褥瘡予防対策委員会

田平ホームの褥瘡を予防するための対策・研修を行うための委員会ブログです。

ポジショニングの基本

褥瘡予防のためのポジショニングは基本が大切で、またそれを理解することが最も大切です。

基本は「自由気ままに安楽で安全に動けること」を言い、動けず可動域・活動性が低下することで褥瘡発生リスクは高まります。そのため動けないことによる弊害としてどのようなことが考えられるのか、それを予防するためにどのようなことが必要でどのようなポジショニングを実施していかないといけないのかを検討し活動していかなければなりません。

「動かない、動けない」
動けないことにより自分本位ではなく不本意な姿勢を強いられると筋緊張が起こり、筋肉が血管を圧迫し血流が悪くなり様々なことが生じ、その弊害の1つとして褥瘡発生に繋がります。

「動けないことによって起こる様々な悪影響に対して対策を立てる・自然な体軸の流れを整えるとともに安全安楽な観点から体位を評価・維持現状から改善に役立つよう体位づけの管理を行う事」が定義されています。

その為基本はアライメント(生体のバランスを保つ自然な体軸)を整え、緊張のないポジショニングを作り出し、整えるために体位分散やクッション等の仕様が必要になってきます。

施設でも体圧分散測定器を使用しクッション等を用いポジショニングを実施しています。

今後も基本を理解し活動していきます。

 

委員長挨拶

今年度より褥瘡排泄委員会が褥瘡予防対策委員会になり、委員長を務めさせていただくことになりました。メンバ-は看護師、介護士、機能訓練指導員、介護支援専門員、栄養士です。活動方針として入居者の健康で尊厳ある生活の実現の為、褥瘡が発生しない適切な介護に努めるとともに、その発生を防止する為の体制を整備することを目的としています。

活動内容として、3ヶ月に1回の会議の実施、全入所者の「褥瘡予防対策に関する計画書」の作成・見直し、皮膚トラブル時の処置・スキンケア・写真を撮り情報共有、ソフトビジョンを活用したポジショニングの統一、職員への研修会、マニュアルの見直しなどがあります。

職員の協力もあり、前年度は褥瘡発生【ゼロ】でしたので、今年度も発生【ゼロ】を目標に職員一丸となって活動していきたいと思っています。

2025.3.5『これまでとこれから』

褥瘡排泄委員会について

「褥瘡委員会として」利用者様の褥瘡予防・褥瘡へ繋がる傷等が発生した場合早期治癒に努める事を目標に活動してきました。体圧分散を用いて体への圧の加わり方、クッション等を使い圧の分散の仕方、ポジショニング、傷等への対応、褥瘡対策支援計画書の作成、勉強会等行ってきました。

「排泄委員会として」利用者様一人一人の排泄計画、何が必要なのか等

ユニ・チャームさんと協力をして実施させていただきました。

来年度よりユニットになります。

今よりも「暮らし」の個別支援が実施できます。

1人1人の利用者様の意思や人格、生活習慣や好み等を尊重し

褥瘡委員会としての活動を実施して行こうと思います。

 

 

 

 

2025.2.5『ユニットに期待』

 現在、施設入所されている利用者様のオムツ交換時・排泄時のオムツの種類は各担当の職員や委員会で検討しています。利用者様も尿量が多い方・少ない方・肌が弱い方など様々です。4月からユニットになり、今より一人ひとりと接する時間が増え利用者様の、その人なりの排泄状態が今より詳しく知ることができ実施していけると思います。排泄支援ケアでは現時点でのADLの維持を目標に低下させないよう支援して行きたいと思います。

                                                                 

                                                                                                                                                           

 

2025.1.5『褥瘡ゼロ』

先月、マットの下に差し込こむという新しい形をした体交枕を使用する機会がありました。

それは、直接体に触れることなく身体の向きを替えることができるという商品で、私が使用し一個人の感想として数あるメリットの中で介護側の身体の負担の減少が一番大きかったと思います。

当施設では自ら体位変換が困難で体交枕の使用を余技なくされている方が全体の34%を示しており、ポジショニングを検討しながらスネーク型、三角型枕やクッションと大小様々なものを使用し二時間おきの体交換を行い,褥瘡形成者を出さぬよう 不快感なく良い入眠をしていただけるよう努めています。

現時点ホ-ム内での褥瘡形成者の報告はでておりません。これからも利用者様の身体負担の軽減に努めながら褥瘡ゼロを続けていきます。

       

                                  

 

2024.12『食物繊維たっぷりの食事』

 食物繊維は水に溶ける水溶性食物繊維と、水に溶けない不溶性食物繊維とに分けられます。

水溶性食物繊維は水に溶けるとゼリー状になり、腸内細菌のエサとなって大腸の働きを整えてくれます。

不溶性食物繊維は水分を吸収して便の容量を増やし、排便をスムーズにします。

ホームでは食物繊維を意識した食事提供をおこなっており、特に朝夕の汁物の中には水溶性食物繊維がたっぷりと含まれています。

また、夕食に多く提供している納豆には水溶性・不溶性の食物繊維がバランスよく含まれており、腸内細菌の善玉菌を増やし、腸内環境の改善に働きかけています。

日本人の食事摂取基準(2020年度版)の食物繊維の目標量は、65歳以上は男性20g、女性17g以上となっており、11月のホームでの提供量は平均26.9gでした。

                                                              

2024.11『新・褥瘡、排泄に関する計画書』

 令和3年度より利用者様の状態やケア内容・計画書を厚生労働省に提出し集計する「科学的介護情報システムLIFE」が運用されています。当施設でも「褥瘡マネジメント」「排泄支援」等に取り組んでいる所です。

この度、令和6年度改定に於いて入力負担の軽減、科学的介護の取り組みを推進するために内容の見直しが行われました。

「排泄の状態に関するスクリーニング・支援計画書」では「排泄の状態・排便の状態・オムツ使用の有無・ポータブルトイレ使用の有無」を記録していましたが、それが「基本情報・排泄の状態・排泄の支援に係る取組み」へと変更され

「褥瘡対策に関するスクリーニング・ケア計画書」では危険因子の評価として「ADLの状況・基本動作・排泄の状況・過去3か月以内に褥瘡の既往があるか」に「浮腫の有無・低栄養状態のリスクレベル(任意)」が追加されました。

当施設では入所月に担当者が支援計画書を作成、その後3ヵ月毎に支援計画書を見直しています。

現在褥瘡形成者は居ません。発赤等の症状が見られた際は離床を中止し確実な体位交換を行う等早めに対応しています。

今後も他職種と連携し排泄状態の維持・改善(トイレで排泄する)や褥瘡形成予防に努めて行きたいと思います。